キャリア・人事の成長

「人事のプロ」とは何か。自信が持てないあなたへ送る、成長の考え方

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「人事のプロ」とは何か。自信が持てないあなたへ送る、成長の考え方


はじめに

「人事歴5年になるんですが、自分が"人事のプロ"だとはとても言えないし、まわりの人事の方がすごく見えて、自信が持てなくて」

この言葉を、私はこれまでに何度も、さまざまな方から聞いてきました。人事歴3年の方からも、7年の方からも。大企業の人事部からも、スタートアップで一人人事を担っている方からも。「自信が持てない」という気持ちは、実は人事という仕事をまじめにやっている人ほど、強く抱えやすいものです。

採用面接を終えるたびに、「あの判断、本当に正しかったのかな」と振り返る。評価フィードバックをしても、「相手の心に届いたかどうかわからない」という不安が残る。研修を実施しても、「これが本当に現場の役に立っているのか」という疑問を消せない。そんな、答えが見えにくい仕事の連続の中で、じわじわと自信が削られていく。

そして、SNSや人事のイベントで他の人事の方の活躍を見るたびに、「自分はまだまだだな」という気持ちが強くなる。「あの人はすごい施策をやっている」「あの人はもうHRBPとして経営と対等に話している」。比べては落ち込む、その繰り返し。

私自身も、独立するまでずっとそう感じていました。「人事として十分な仕事ができているのか」「プロと呼べるレベルに達しているのか」という問いと、長い間向き合い続けていました。だから、この感覚はとてもよくわかります。「そんなことないですよ、十分やっています」と軽く励ます気持ちは、私にはありません。その言葉が薄く感じられることも、わかっています。

今日は、「人事のプロとはどんな人を指すのか」「自信はどこから生まれるのか」について、一緒に考えてみたいと思います。簡単に「自信を持って」とは言いません。ただ、少し視点を変えると、あなたが今すでに積み上げているものが、違う見え方をするかもしれない。そのことを、お伝えできればと思っています。


なぜ人事は自信が持ちにくいのか

ある方からこんな言葉をいただきました。

「人事歴5年になります。採用も、労務も、研修の運営も、一通りはやってきました。でも、自分のことを"プロ"と呼べる気がしなくて。まわりの人事の方々がすごく輝いて見えるんです。自分は何かが足りないんじゃないかと、ずっと思っています」

その方は、決して実績がないわけではありませんでした。採用では年間30名近くの入社をサポートし、労務では就業規則の改定にも関わり、オンボーディングの設計も試行錯誤しながら改善してきた。客観的に見れば、十分な経験を積んでいる。それでも、「自信がない」とおっしゃっていました。

この話を聞いて、私が最初に感じたのは「ああ、よくわかる」という共感でした。なぜなら、これは個人の問題ではなく、人事という仕事の構造的な問題だと思っているからです。

成果が「見えにくい」という構造的な問題

営業や開発には、わかりやすい成果指標があります。売上、受注件数、リリース件数。数字が出れば、「やった、できた」という実感を得やすい。

ところが、人事の仕事はそうではありません。採用した人が活躍するのは、入社から1年後、3年後のこと。研修の効果が業績に現れるのは、数ヶ月から数年かかることもある。組織の心理的安全性を高める取り組みは、目に見えた変化が出るまでに長い時間がかかる。やった、できた、という即時フィードバックが得にくい仕事なのです。

これが、「自信を持ちにくい」最大の理由の一つだと私は思っています。成果が遅れて現れる仕事は、「今自分がやっていることが正しいのか」という確信を持ちにくい。その不確かさが、じわじわと自信を削っていきます。

「正解がわからない」という人事特有の難しさ

もう一つの理由は、人事の仕事には「唯一の正解」がないことです。

採用の判断基準は、会社によって違う。評価制度の設計は、事業フェーズによって変わる。組織開発のアプローチは、文化や人によって合う・合わないがある。「この方法が絶対に正しい」とは、誰にも言えないのが人事の世界です。

これは本来、人事の仕事の醍醐味でもあります。状況を読み、人を見て、組織を理解した上で、自分なりの判断をしていく。その連続が、人事という仕事の面白さです。でも同時に、「正解がないということは、自分がやっていることが間違っている可能性が常にある」という不安とも隣り合わせです。

外部のセミナーや書籍で「成功事例」を見るたびに、「うちの会社ではこれは難しいな」「自分にはできないな」と感じることも多い。それが積み重なると、「自分は人事のプロではない」という感覚に結びついていきます。

「相談できない孤独」が自信をさらに奪う

さらに、人事の仕事には特有の孤独があります。

採用候補者の評価、内定辞退の理由、社員の退職理由、組織内の人間関係の問題。こうした情報は、極めて機密性が高い。本来は誰かに相談したいのに、「この悩みは社内で話せる人がいない」「社外の人に相談するのも難しい」という状況に置かれやすいのが、人事という仕事です。

誰にも話せない悩みを一人で抱えていると、「自分だけがこんなに悩んでいるのかな」「自分が未熟だからこんなに迷うのかな」という感覚が強くなります。でも実際には、同じような悩みを、多くの人事担当者が抱えています。ただ、その悩みが表に出てこないだけです。

相談できない→悩みを一人で抱える→「自分だけが悩んでいる」「自分が未熟だから」という思い込みが強まる→さらに自信をなくす。この悪循環の構造が、人事の自信を蝕んでいきます。

「比べること」で自信を失う悪循環

最後に、SNSや人事イベントでの「比較」の問題があります。

今は、人事の情報発信が活発です。素晴らしい取り組みをしている人事の方が、自分の言葉でnoteやXに書いてくださっています。それ自体はとても素晴らしいことです。ただ、それを見るたびに「自分はこのレベルに達していない」と感じてしまう構造があります。

SNSに流れてくるのは、ハイライトです。うまくいったこと、洗練された施策、印象的な成果。悩んでいる姿、失敗した経験、迷っている日々は、そこにはあまり出てきません。「見える情報」と「見えない現実」の差が、人事の自信を不必要に削ってしまうことがあります。

では、「人事のプロ」とは一体どんな人のことを指すのか。完璧にすべてをこなせる人のことを指すのでしょうか。

私はそう思いません。プロとは、完璧な人ではなく、しつこく成長し続ける人だと、私は考えています。この視点を手放さないために、次に自信を失うきっかけのパターンを整理しておきたいと思います。


自信をなくすきっかけのパターン

人事の方から話を聞いていると、自信を失うきっかけにはいくつかのパターンがあることに気づきます。自分がどのパターンに陥りやすいかを知るだけでも、次の一手が見えやすくなります。

パターン①:「完璧にやらなければ」という完璧主義の罠

人事の仕事を丁寧にやっている方ほど、この罠に陥りやすいです。

「採用の面接官として、ちゃんと見極められているのか」「評価フィードバックで、相手を傷つけてしまわないか」「制度設計が甘くて、現場に迷惑をかけていないか」。こうした不安が重なると、「もっと完璧にやらなければ」というプレッシャーが生まれます。

でも、人事の仕事に「完璧」はありません。どんな優れた人事でも、採用で間違えることはあります。制度設計が裏目に出ることもある。大切なのは、完璧にやることではなく、失敗から学んで次に活かすことです。「完璧にやらなければ」という基準で自分を評価し続けると、永遠に「まだ足りない」という感覚しか残りません。

完璧主義は、真剣に仕事に向き合っている証拠でもあります。だからこそ、その姿勢は大切にしながら、評価の基準を「完璧かどうか」から「昨日より何か一つ成長できたか」に変えることが、自信の土台をつくっていきます。

パターン②:経営・現場から認められない経験が積み重なる

ある人事の方がこんなことを話してくれました。

「人事の意見を求められるので経営会議で発言するんですが、"それは人事の話でしょ"と流されることが続いていて。事業の言葉で語れないと、経営のテーブルに本当の意味では座れないんだと感じています」

この経験は、人事の方からよく聞きます。良かれと思ってやった提案が通らない。現場から「人事のやることはわかりにくい」と言われる。経営から「もっとコストを意識して」と返ってくる。こうした経験が積み重なると、「自分は人事としてうまくやれていない」という感覚が蓄積していきます。

ただ、この経験には重要な示唆が含まれています。「経営のテーブルに座れない」のは、能力が足りないのではなく、「経営が使う言語」を習得する機会がまだなかっただけかもしれない。人事が「人の話」で語るとき、経営は「数字の話」で聞いている。この言語のすれ違いを理解するだけで、次のアプローチが変わります。

認められない経験は、つらいものです。でもそれは、「自分がダメだ」ということではなく、「次に学ぶべきことのヒント」が含まれていることが多い。そう受け取れるようになるだけで、同じ経験の意味が変わります。

パターン③:「成長できているかわからない」という曖昧さ

三つ目のパターンは、成長実感の欠如です。

営業なら数字で成長がわかる。エンジニアなら書けるコードの幅で成長がわかる。では、人事は何で成長がわかるのか。これが曖昧なまま走り続けると、どんなに頑張っても「成長できているかどうかわからない」という霧の中にいるような感覚が続きます。

成長実感がないと、自信もなかなか育ちません。やっていることは確かにあるのに、それが積み上がっている感覚がない。「なんとなく経験は増えているが、プロとしての力がついているかどうかがよくわからない」という状態です。

この「曖昧さ」への処方箋は、後ほど詳しくお伝えします。まず次のパートで、人事のプロがどのように考え、どのように動いているかを見ていきましょう。


では、人事のプロはどう考えているのか

「人事のプロはどうしているのか」と聞かれたとき、私が真っ先に思うのは、「プロもずっと迷っている」ということです。迷わなくなったからプロになれたわけではなく、迷いながらも前に進むことをやめないからプロと呼ばれるようになった。私はそう思っています。

では、プロと呼ばれる人事は、何を大切にしているのか。私が見てきた中で、特に共通しているものを4つ、お伝えします。

工夫①:「知る」に時間を投資する

人事の仕事の質の7〜8割は、「知る」の質で決まると、私は思っています。

ここで言う「知る」は、4つあります。

事業を知ること。 自社が何で売上をつくっているのか。競合と何が違うのか。今の市場でどんなポジションにいるのか。事業を知らずに採用や組織設計をすると、どうしても「人事の論理」だけで動いてしまいます。事業の現場に足を運んで、現場の人と話して、「なぜこの仕事が必要なのか」を理解すること。これが、人事の仕事の深さを決める出発点です。

組織を知ること。 今の組織がどんな状態にあるのか。誰が誰と信頼関係を築いていて、どこにコミュニケーションの断絶があるのか。どんな文化が根付いていて、変えるには何が必要なのか。組織を「見ている」人事と、組織を「知っている」人事では、提案の質がまったく変わります。

人を知ること。 一人ひとりの社員が、何を大切にして、どんなキャリアを描いていて、今どんな状態にあるのか。人事制度の設計は「人全般」に向けたものですが、それを血の通ったものにするのは、「この人はどんな人か」を知っている人事の力です。

歴史を知ること。 これは、自社の歴史だけではありません。人事・組織・マネジメントの世界が、何十年もかけて積み上げてきた知恵のことです。

私がかつて、ある研究者の講演を聞いたとき、心が揺れる体験をしました。「これは最新の研究ではなく、100年以上前に書かれた知見です」という文脈で紹介されたある考え方が、今日の職場の問題をそのまま言い当てていたのです。人事や組織に関する本質的な問いは、時代が変わっても変わらない。テクノロジーが変わっても、人の本質は変わらない。先人たちが何十年もかけて積み上げてきた知恵を学ぶことは、「流行の施策を追う」よりも、はるかに深い力になります。

「知る」ことへの投資を惜しまないこと。これが、人事のプロが共通して大切にしていることの一つです。業務の隙間でも構いません。「今日は現場に15分多く足を運んでみる」「読みかけだった本を1章読む」。小さな積み重ねが、じわじわと「知る質」を高めていきます。

工夫②:「できていること」を記録・言語化する

自信がなくなるとき、人は往々にして「できていないこと」「まだ足りないこと」ばかりに目が向きます。でも、実際には「できていること」も確実にあるはずです。それが見えていないだけです。

プロと呼ばれる人事の方に共通していることの一つが、「自分がやってきたことを記録・言語化する習慣」を持っていることです。

月末に15分だけ時間を取って、「今月自分がやってきたこと」をリストにしてみる。採用面接の件数、関わった社員との会話、制度改定で対応した内容、勉強会での気づき。どんな小さなことでもいい。書き出してみると、「あ、自分はこれだけのことをやっていたんだ」という発見があります。

「まわりと比べる」のではなく、「昨日の自分と比べる」という視点への切り替えも、これで生まれやすくなります。誰かと比べるとき、私たちは相手の「輝いている部分」と自分の「まだ足りない部分」を比べています。それは公平な比較ではありません。でも、昨日の自分と今日の自分を比べるなら、必ず何らかの前進が見えます。

もう一つ大切なことがあります。記録し、振り返ることで、「観(ものの見方)」が磨かれていきます。同じ出来事でも、「なぜそうなったのか」「次はどうすればよかったか」と振り返り続けた人事と、流して終わった人事とでは、1年後、3年後に大きな差が生まれます。経験の数ではなく、経験の「質」が、人事のプロの力を育てるのです。

日記でも、メモでも、シンプルなドキュメントでも構いません。「今月自分がやってきたことを書く」習慣を、一つ持ってみてください。

工夫③:経営の言語(数字)を少しずつ習得する

先ほど、「経営会議で発言しても流される」というエピソードをご紹介しました。この経験の本質は何かというと、「経営が使う言語」と「人事が使う言語」のすれ違いです。

経営者にとって、数字は第一言語です。損益計算書、人件費率、採用コスト、離職による機会損失。これらを数字で語られると、経営者は話に乗りやすい。逆に「組織の心理的安全性が低下しているので、エンゲージメント向上の施策が必要です」という言葉だけでは、「それで、コストはいくらかかるの?効果はどうやって測るの?」という問いが返ってきやすい。

「経営の言語を習得する」と聞くと、難しく感じるかもしれません。でも、最初の一歩はとてもシンプルです。自社の損益計算書を3年分並べて、眺めてみるだけでいい。売上がどう変わったか、人件費がどう変わったか、それが利益にどう影響しているか。数字を眺めるだけで、「うちの会社はこういう状況だったんだ」という感覚が生まれます。

経営の数字を理解し始めると、人事の仕事の意味が変わります。「採用コストを下げたい」という経営の言葉の裏に、「今期の利益確保のためのコスト削減」という文脈が見えてくる。「離職を防いでほしい」という要望の裏に、「再採用コストと生産性低下のコストを計算している」という意図が見えてくる。経営の見えている景色が少しわかるようになると、人事の提案の精度が上がります。

そして、経営と話すときの自信が変わります。「人事としての意見」を「経営数字とセットで語れる」ようになったとき、「それは人事の話でしょ」とは言われにくくなります。この経験の積み重ねが、「自分の言葉が届いた」という確信につながり、自信の土台になっていきます。

完璧に財務を理解する必要はありません。「損益計算書の見方がなんとなくわかる」というだけで、人事としての対話の質は変わります。

工夫④:仲間の中で学ぶ・相談する

先ほど、「人事の悩みは機密性が高く、相談できない」という構造的な孤独についてお話しました。この孤独は、一人で解消しようとしても限界があります。

ただ、今の時代には、人事の仲間と安心して相談できる場が生まれています。人事系のコミュニティ、HR勉強会、人事図書館のような場所がそうです。

なぜ「仲間の中で学ぶ」が自信につながるのか。最大の理由は、「自分だけが悩んでいるのではない」という発見だと思います。

「採用の見極めが難しくて困っている」と言ったとき、「私も同じです」と言ってくれる人事の仲間がいる。「経営会議でうまく話せない」と打ち明けたとき、「実は私もそうでした、こうやって乗り越えました」と教えてくれる先輩がいる。「一人で抱えていた悩み」が「みんなが向き合っている課題」だとわかる瞬間、孤独感がほぐれていきます。

さらに、仲間の中で学ぶことで、「自分が知らなかったことを知る」機会が増えます。書籍を一人で読むよりも、読んだ本について仲間と話す方が、気づきの深さが変わります。自分がやってきた経験を言語化して話すことで、「これ、実は良いやり方だったんだ」と自分自身が再発見することもある。

人事は孤独になりやすい仕事だからこそ、意識的に「仲間の中に身を置く」ことが大切です。コミュニティや勉強会は、「情報収集の場」というよりも、「自分の仕事を言語化し、仲間に受け取ってもらう場」として機能したとき、最も大きな力になります。

これらの工夫は、すべてを完璧にやる必要はありません。一つから始めていい。「今日から知る時間を少し増やす」でも、「月末に今月やったことを書き出してみる」でも、「数字を眺める習慣をつけてみる」でも、「仲間の集まりに顔を出してみる」でも。どれか一つが、次の一歩になります。


明日からできる3つのこと

「やってみよう」という気持ちはあっても、「何から始めればいいかわからない」となることは多いです。ここでは、明日から実際にできる3つのことを、具体的にお伝えします。

アクション①:今月自分がやってきたことを15分でリストアップする

所要時間:15分 必要なもの:紙とペン、またはメモアプリ 最初の一歩:「今月の自分のアクション」と書いて、思いついたことを箇条書きにする

難しく考えなくていいです。「何件の面接に入ったか」「誰と1on1をしたか」「どんな資料を作ったか」「どの社員の相談に乗ったか」。どんな小さなことでも書き出す。

書き終わったら、見直してみてください。「こんなにやっていたのか」と驚くかもしれません。「これはうまくいったな」という経験に気づくかもしれない。「あのとき、もっとこうすればよかった」という振り返りが生まれるかもしれない。

どの結果になっても、それは「成長の素材」です。うまくいったことは自信の根拠になる。うまくいかなかったことは次の学びの出発点になる。この15分の習慣が、「成長できているかどうかわからない」という曖昧さを少しずつ減らしていきます。

できれば月末か月初の固定の日に、カレンダーに入れておくのがおすすめです。「振り返りの日」を習慣にすることで、「今月は意識してここをやろう」というフォーカスも生まれやすくなります。

アクション②:自社の損益計算書を一度見てみる

所要時間:30分 必要なもの:自社の損益計算書(P/L)3年分(社内の経理部門に問い合わせるか、上場企業であれば有価証券報告書から確認できます) 最初の一歩:「売上高」「人件費」「営業利益」の3行だけを追う

財務を完璧に理解しようとしなくていいです。最初の30分の目標は、「なんとなく眺めてみる」です。

売上高がどう変わってきたか。人件費の比率がどう変化してきたか。利益がどう推移してきたか。それだけ見るだけで、「うちの会社はこういう状況だったんだ」というリアルな文脈が生まれます。

次に経営や上司と話すとき、この3年間の数字の変化を頭に入れて話してみてください。「採用コストを抑えたい」という言葉の裏に、どんな経営の事情があるのかが、少し想像しやすくなるはずです。

わからない言葉があったら、その場でスマートフォンで調べてもいい。完璧にわかることより、「わからないことを認識する」ことの方が大切です。それが次の学びへの入口になります。

アクション③:人事系のコミュニティ・勉強会を1つ探してみる

所要時間:15分 必要なもの:インターネット接続できる環境 最初の一歩:「HR勉強会」「人事コミュニティ」などで検索してみる

「参加する」ことを最初のゴールにしなくていいです。まずは「どんな場があるか」を眺めてみるだけで構いません。

人事系のコミュニティには、さまざまなものがあります。オンラインで気軽に参加できるものから、少人数のリアルな場まで。「人事図書館」のように、人事の仲間が集まり、学びと交流ができる場もあります。

「自分なんかが行っていいのかな」と思う必要はありません。コミュニティに集まっている人も、同じように悩んでいる人たちです。「場を知っている」という状態になるだけで、「いつでも行ける」という安心感が生まれます。

まず15分、どんな場があるかを調べてみることから始めてみてください。その一歩が、「相談できない孤独」を解消する入り口になります。


おわりに

「プロとは、完璧な人ではなく、しつこく成長し続ける人」

この言葉を、記事の最初から繰り返しお伝えしてきました。最後にもう一度、この言葉に戻って締めくくらせてください。

人事の仕事は、成果が見えにくい。正解がない。孤独になりやすい。だからこそ、「自分はプロではない」という感覚を持ちやすい。でも、そんな状況の中でも、社員と向き合い、組織と格闘し、採用に迷い、制度を見直し、現場を歩き続けているあなたは、すでに「人事のプロへの道」を歩いています。

大切なのは、完璧であることではありません。昨日の自分より、少しだけ「知る」ことを増やしているか。少しだけ「経営の言葉」を理解しようとしているか。少しだけ「仲間の中で学ぶ」姿勢を持てているか。そのしつこさの積み重ねが、プロを育てます。

「誰も犠牲にならない組織を当たり前に」。これは、人事が向き合い続ける大きなテーマです。社員が犠牲にならず、経営も犠牲にならず、人事自身も犠牲にならない。そういう組織をつくることが、人事の仕事の究極の意味だと私は思っています。

今日、この記事を最後まで読んでくれたあなたは、確実に「人事として成長したい」という気持ちを持っています。その気持ちがある限り、あなたはすでにプロへの道を歩んでいます。

焦らなくていい。完璧じゃなくていい。ただ、しつこく続けていきましょう。あなたの一歩一歩が、組織を、人を、少しずつ良くしていきます。私は、そう信じています。


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